
静岡大学・読売新聞連続市民講座2015
生老病死にかかわる環境の変化、少子高齢化、未婚・晩婚化等の社会変動――
私たちの人生は今新たな課題に直面しています。
一方、科学の進展は、老化や病いをコントロールする段階まできたとも言われています。
私たちの人生はこれからどう変わるのか、私たちはどう生きるべきなのか。
2015年度の静岡大学・読売新聞連続市民講座は、「〈生きる〉を考える」をテーマに、いのちと生き方について考えます。
■プログラム <全5回>
【第1回】 8/22(土)14:00~16:00
変貌する身体と生命~サイボーグ化とデジタル化の未来~
概要:生命科学や人工知能などの進展によって人間と機械が融合し、人間の「精神」は宇宙に張り巡らされたサイバーネットと化すかもしれません。人間の生老病死はこれによってどう変わるでしょうか? いのちの過去・現在・未来を見つめ、「よく生きること」について考えます。
講師:松田 純(静岡大学人文社会科学研究科特任教授/生命環境倫理学)
【第2回】 10/11(日)14:00~16:00
老いを科学する~老化と寿命はどこからやってくるのか?~
概要:死はすべての生物に等しく訪れます。今、まさに老化と死の機構が現代生物学で解明され始め、人類は老化を科学的にコントロールできる段階にきました。始皇帝も追い求めた不死は可能か? その一方で、死こそ生物を進化させたとも言えます。死に秘められたその意義とは何か。「生」と「死」から生物学を眺めます。
講師:丑丸 敬史(静岡大学理学部生物科学科教授/分子生物学)
【第3回】 10/31(土)14:00~16:00
医療と身体を考える~図像から読み解く西洋中世医学の文化史~
概要:ギリシャ・ローマの古代医学はキリスト教に受容され、身体と魂の全体をケアするホリスティックな医療が西洋中世に生まれました。近代医学の柱である西洋医学の伝統を、身体医文化論の方法によって、豊富な図像的資料を用いながら考えます。
講師:久木田直江(静岡大学人文社会科学部言語文化学科教授/西洋中世文学)
【第4回】 11/22(日)14:00~16:00
〈死〉とともに生きる~死ぬとは?生きるとは?~
概要:「生」と「死」は、人間にとって不可避の課題です。しかも「生」と「死」は不思議な現象で、謎に満ちています。「生きる」とは、「死ぬ」とは、いったいどういうことなのか。私たちは「生」と「死」をいかに受けとめ、どう生きていったらよいのか。本講座では、「いのち」へのまなざしとともに、これらの問いと正面から向き合います。
講師:竹之内裕文(静岡大学農学部共生バイオサイエンス学科教授/哲学・死生学)
【第5回】 1/9(土)14:00~16:00
生むこと、生まれること~家族と社会を問い直す~
概要:未婚、不妊、産科医療崩壊。待機児童、育児不安、児童虐待。就労の非正規化、ワーキングプア、ひとり親、子どもの貧困。現代日本社会は、生みにくく、育てにくい社会のようです。かつての日本から現代までの家族や産育を振り返りながら、ひとりひとりが幸せになるために、私たちがどのような社会を作っていけるか考えたいと思います。
講師:白井 千晶(静岡大学人文社会科学部社会学科准教授/家族社会学)
※4回以上ご参加の方には終了証を発行します。
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