地域課題

1- 4.脱・限界集会に向けての取組/NPO法人複合力
応募団体
NPO複合力
住所
静岡市清水区
団体構成・活動内容

清流の里「両河内」の脱・限界集落を目標に、静岡市の中山間地振興事業「両河内これ一番事業」の主・推進団体として下記の活動を推進。
①清水森林公園「やすらぎの森」をモデル地区として、負の遺産を地場資源に甦らせる発想で、公園内に散在する休耕農地を再開墾、空き古民家を多目的な宿泊施設に、放任竹針葉樹林を散策コースや循環型資源に、古い納屋をラボショップに改修するなどして公園をまるごと観光農園=「西里自然農場」化し、グリーンツーリズムの拠点を生み出す活動。
②薬草やハーブの試験栽培を始め、既存地場産品とコラボレーションするなどした新たな発見の中から新特産品を作り出す、農業の6次産業化を推進する活動。
③ネット販売機能を持つ「両河内ポータルサイト」を構築、両河内ブランドを世界に広め、ダイレクトマーケティングを推進する活動。

現在困っていること(地域課題)について

地域課題の概要

両河内は、何代にもわたる農の営みにより興津川源流域の環境を守り、自然界と人の暮らしの境界や生態系を維持する役割を担って来た。しかし、地元農民の高齢化は進み、流出した次世代達が帰って来る気配は無く、西里地域だけでも来年は4~5000㎡の休耕農地が生まれる危険がある。活動のモデル地区・清水森林公園「やすらぎの森」の開発コンセプトは「集落と共存する森林公園」、この地に市街地住民を呼び寄せ、地域住民の雇用を創出し、中山間地振興の要とする目的で、約20年前に旧清水市により開発された。

課題解決のための今後の目標

【ステップ1】 2年後には、上記活動内容に記した3つの活動が有機的に協働し合う環境を作る。この準備段階を終了させるのが「両河内これ一番事業」。最重要な解決課題は、6次産業化された農業から生み出される可能性の高い商品を選定し、「○○の里、両河内」とブランディングされるコア商品を作りだす事にある。ボランティアツーリズムの受入れや、農業を志す若者の移住の促進、団塊の世代などのセカンドハウスづくりを勧誘し、休耕農地の拡大にストップをかけるマンパワーの獲得にも挑戦している。
【ステップ2】安定した雇用を生み出すため、若い次世代リーダーの下、NPOを農業法人に発展解消させる段階。中間目標の達成に向け、両河内を若い子育て世代に注目させ、認知を高めるブランディング・プランを策定し実行する段階。3年間の実績を力に、他県では既に始まっている企業とのコラボレーションも積極的に展開し、諸施策をさらにスピードアップする。
【ステップ3】最終目標、脱・限界集落を宣言する段階。小学校の複合学級を解消し、地元の皆が「日本のアルカディア=両河内の未来」を語る。

大学に期待する支援について

支援の内容・計画

(1)外部専門家の指導を受け農作物の品質を高め、世界に誇れる商品にステップアップさせる栽培知識技術を身につけたい。地元の専業農家会員も知恵を出し合っているが、在来作物や稲作の無農薬無化学肥料栽培の手法など、両河内を再ブランド化するに足る、新しい営農スタイルに不可欠な知識技術が不足。そのこの地に最適な品種の発見に向けての指導、各種の栽培・加工技術の指導を期待する。また、利用に不向きな竹林や針葉樹林を伐採し、新たなエネルギーや循環型資源として有効利用する知識技術の指導を期待する。(2)グリーンツーリズムの来園者に、この地の植物、生物を体系的にガイドするための知識技術が不足している。出前講座を開講して、その講義内容を「ガイドブック」にするなどの方策支援を期待する。
(2)小規模農地が点在する中山間地の耕作には、マンパワーに頼るところが多いのも事実です。基本ボランティアで進めている活動では、ボランティアツーリズムによる市街地からの援農が不可欠。体験型のカリキュラムを組み授業の一環とするなど、静岡大学の若いマンパワーが恒常的に来園してくれる方策はないか。耕作作業と結びつけた各種のイベントや合宿所としての古民家の宿の提供は可能。

支援の効果

1、 無農薬・無化学肥料栽培と資源循環型農業で、都市住民に両河内ブランド商品の安全・安心・健康・高品質イメージをアピールできる効果
2、 マンパワーで公園エリアから休耕農地を解消でき、耕作活動を持続し山里の景観を保全できる効果
3、 将来、静岡県のキーマンになる貴学生の方々を両河内ファンとして顧客育成でき、地域活性化の布石効果
4、 学生には、体で感ずる思考体験により、現在、大企業でも課題とされている”頭でっかち”解消効果
5、 ”新しい公共”の事業モデルとして両河内も貴校も認知度が高まる効果


地域課題

静岡大学 地域人材育成・プロジェクト部門



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